下水道『本管あり』あれ?つまりは繋がっていなかっただと……?
素人が競売不動産に手を出してはいけない。とか、なんだか怖くて競売はちょっと……。とか。
まったくその通りかもしれません。
私は元々アンティーク家具の修復職人をしていたことや、そもそも中学生の頃からお寺さんの骨董市に通うような変なやつなので、逆に中古や年季の入ったものに慣れ過ぎているきらいがあります。
恐らくそんな古物漬けの人生観だったからだと思うのですが、競売に対しては怖れというものが微塵もありませんでした。
逆に、生き馬の目を射抜くような狡猾な人間が渦巻く不動産売買の世界で(酷いイメージですみません)騙し騙される方が難易度が高くすら思えます。
提示された情報を元にどんな人間も同じスタートラインから勝負できる競売物件の方がまだしも公平という感じがして、初心者こそ逆に競売何じゃないかしら?ってなもんです。(舐めすぎと言われそうですが、一般市場での取引の方がもっともっとシビアだと感じてるということで勘弁してください)
さて、本題です。
タイトルにも書いたように3点セットには、「上下水道 あり」と書かれていたので安心していたのですが、少し下の方に「下水道 本管あり」とも書かれていました。
結論から言うと、現状で下水には接続されていなさそうだということです。
昨日、役所を回って必要書類を集めた後に時間が余ったので我が物件でも眺めに行くかと足を運んだのですが、そこで事前調査の際にはお会いできなかったお隣さんとお話する機会に恵まれました。
他愛ない雑談と、元所有者さんの事、物件の事や周辺の情報などをお話している時に、「そういえばこの家、この地域みんなで浄化槽から下水に切り替えた時すでに住んでなかったから『下水なんかいらん』って断りはったで」というのです。
「え?じゃあ今は排水って」
「どこにも流れへんよ」
「なにょ!!」
まさかボットンでも浄化槽でもなく、繋がっていないとは……。それを聞いた時にぞわぞわと鳥肌が立ちました。
やはり私は素人。熟練競売職人ならしっかりとチェックしてそうな罠にあっさりとかかってしまったのです。
隣人さん曰く「40万とかかかるかなー」とか。「なにょにょ……」です。
売却決定は出たものの決済はしていませんから、はじめに入金した保証金を手放しさえすればこの取引を無しにするという撤退策さえ頭に浮かびました。
物件の価格が安いからこそ40万というのは比率が結構大きくなります。とはいえ、結構安く買えてる分、例えば40万円の工事費がかかったとしても利回りは十分戦える計算ではあります。悩みどころだと思うのですが、とりあえず情報を揃えてからじゃないと判断もできませんので、いざ行動。
翌日、今日ですね。
市役所の下水道関係の所に確認してみました。結果……やっぱ繋がってねぇ!
市の指定業者に工事してもらう必要があるのですが、ダメもとで値段の相場とか聞いてみるも教えてはもらえません。
おすすめの業者なんかも公平性の観点から教えてはもらえません。
しかし色々聞いていると、職員さん自身が2年前浄化槽から下水道へと切り替えたそうで、その時の金額と工事業者を教えてもらえました。粘ってみるもんですね。ある程度業者の評判なんかが入ってくるお仕事でしょうし、さらに複数の見積もりの中から選んだそうですので、その業者が悪質な業者という可能性は低いように思えます。
この先見積もりを取る際にはその会社もお願いしてみたいと思います。
あとは、お隣さんの工事を担当した業者にも電話をかけて、当時の状況などの記録が残っていないか調べてもらっています。明日、折り返しお電話いただけるそうなので、子守をしながらぼんやり待つことにします。