競売物件、残置物処理のため元所有者を調査せよ!
下水道接続代金の予想見積もりが50万円くらい!?という残念なニュースでスタートをきった競売落札物件。
保証金として入金した分を損切りすることで物件を購入しない選択も残されています。そもそも売却基準価格が格安だったこともあり保証金は10数万円ですから勉強代と割り切れる額です。
しかし、元々格安で落札出来ている事と、不測の事態に対応する分の予算も丁度50万円見積もっていましたのでまだ現在では損切りを決意するには至っていません。
物件を所有するかどうかは物件に入ってみて、実際にかかるリフォーム代などの合計費用の計算、資料を充実させてから不動産屋さんへ精度の高いヒアリングをしてみてから決めればいいと思っています。
さて、そのためには物件に突入する必要があります。物件は空き家ではありますが、書類上占有者となっている元所有者さんの許可無くカギを壊して入るのは法律上よろしくありませんし、最後に頼ることになるかもしれない『強制執行』が行えなくなる恐れがあります。
と言うわけで、元所有者さんを探して『占有の解除』と『残置物の放棄』の書類をゲット作戦を開始します。
事件記録を確認せよ!
以前の記事でも書いたのですが、競売落札後、裁判所にて事件記録というものが150円で閲覧できます。
そこには競売の手続きに使用された書類や証書類がたっぷりまとめられているのですが、その中には元所有者さんとのやり取りの記録や、以前の住所等が記載されていたりします。
しかし、今回の競売手続きの中で裁判所から送付された書類などは元所有者さんに届くことは無く、すべてが宛て先不明で返送されていました。記載されている住所、前住所に訪ねた記録もありましたが、全く違う方が住んでいたとの報告がありました。
「おやおや、これは強制執行コース確定か?」
強制執行は法の力で確実に安全に物件を手に入れる方法ではありますが、その分、時間もお金もある程度かかります。
理想でいえば、元所有者さんとの話し合いで円満に引き渡しが出来ればいいのですが、元所有者さんの所在が掴めないのではどうしようもありません。どうしよう……。
そんな時は……。
Google先生に聞いてみよう!
「ねぇアレクサ―。○○さんで検索して」
「○○さんはとある会社の代表取締役さんですよ。ほれ、このページ見てみ」
なんと、名前を検索するとあっさりHIT。会社の所在地も事件記録にあったものと同一です。
それもそのはず。元所有者さんのお名前はすごく特殊な苗字だったのです。
例えれば、『仙獄』とか『時代衣』レベルの変わった苗字です。(あくまで例えですので偶然同じ苗字だった方はごめんなさい)
そして、ホームページ上の役員リストを見てみると、同じ苗字の方が並んでいます。どうやら家族経営?
その方たちの名前も検索して色々と情報をそろえてノートにまとめました。Google先生は何でも知っていますね。まるで羽川翼です。
ここで行動です。会社の所在は移転しているでしょうが、固定電話ならどうだろう?今や固定電話なんて価値が薄くなりましたが、たとえ会社が変わっても電話番号だけは残している可能性は大いにあります。
お電話いたしましょう。
出た。どうやら弟さんの奥さんです。
元所有者さんのプライバシーもありますから他人にはあまり詳しい事は話したくありませんが、近しい親族の方だったので現状を少しお話させていただきました。
~~の物件を落札した~~と申します。と、挨拶をして、元所有者さんと連絡が取れるかを伺うと、「最近は電話しても全然出てくれないんです」とのこと。数年は軽い絶縁状態らしいのです。
「このまま連絡がとれない場合は強制執行となり、その場合物件に残されているお荷物が全て処分されることになってしまいます。何か大事なものや必要なものがあるといけませんので、出来ればお話をお伺いしたい」と伝えると、
元所有者さんの娘さんとは連絡が取れるそうで、折り返しご連絡いただけることになりました。
数日後……。
娘さん(妹!???)から連絡があり、「姉が連絡するのでそちらと話してくれと」おっしゃられました。
ふむ。よく分かりませんが、お姉さまからのお電話をお待ちいたします。