無属性から始まる不動産生活

属性ゼロの元家具修復士が挑む不動産経営ログ

初めて開札会場に行きましたのと、競売入札の結果

今日は京都地裁で開札。一件入札していたこともあり、なかなかドキドキできるエンターテインメントなのでは?と思いましたのでちょっくら行ってきました。

到着するとすでに読み上げが始まっており、広めの会議室的な場所に20数名のギャラリー(?)が参加しており、なかなか雰囲気があってよろしかったですよ。

結果と言えば散々で、売却基準価格が230万ほどの物件に330万ほどで入札したのですが、最高価はなんと1000万超え。足元にも及ばなかったのでした。

そもそも、偶然が重なって低額で終了するようなことがあれば勿体ないなぁ程度の考えで入札したのでm落札できなかったことについては気にしていませんが、私のざっくりとした予想では600万前後かしらん?と思っていましたので、予想力の低さについてはとってもゲンナリしております。

 

モールテックス講習会へ行ってきたどん


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今日は遥々、神戸市北区までモールテックスの基礎講習会へ行ってきました。

モールテックスとは何ぞや?と云う方に少々ご説明を。

ベルギー生まれのモルタル製品で、塗膜の薄さと相反する強靭さ、防水や曲げ強度にも優れる新しい可能性を感じさせてくれる素材です。

抽象的で解りにくいですので、実用例を。

下地の素材はほぼ選ばず。合板、プラスチック金属、ガラス、にスタイロフォーム!?

壁や床、キッチンや洗面所の土台からシンクそのもの、果ては浴室やプールまで作れちゃいます。しかも必要塗膜は最薄で驚愕の2mm!

普通のモルタル(コンクリート)はそんな厚みで塗りつけても確実に割れます。というか、よほどの工夫と技術がなければ形にすることすら困難。おそらく左官屋さんからしたら眉唾も良いとこでしょうね。

さて、そんなモールテックスにもやはりというか当然というか難点がございます。

扱いがとてもややこしいの

製作の自由度が高い分、それぞれのシチュエーションや下地、仕上がりによって工法や材料などが細かく指定されています。

また、勘での配合は完全非推奨。モルタルのように「夏だから水多めにしよう」とかは許されません。

なんと、一部の材料は小数点第二位まで精密はかりでの計量を必要とするくせ者です。

講習会には現役の左官屋さんも多くいらっしゃってましたが、かなりぼやいておったそうな。

そんなにややこしい素材ですから、販売元の意向で商用利用の場合は講習会への参加が全力で推奨されています。下手な施工でモールテックスの評判が下がっては困りますからね。

で、実際に参加してみた感想ですが、「これは受けといて良かった」というのが素直な気持ちです。

売店サイトで仕様書なども配布されていますし、熟読すれば正しい分量や施工も可能かもしれませんが、おそらくそのうち必ず失敗するでしょう。現役左官職人すら頭を悩ませながら向き合うような、きっとそういう素材なんです。

誰にでも扱える素材ではないが、扱える人間には無限の可能性があるという実感

もしモールテックスを使ってみたいと思われているかたは講習会の参加をお勧めします。多少無駄金になっても良いからともかく触ってみたいというのもアリだとは思いますが、本格的にやるなら一度は受けることをお勧めします。

 

来週辺りから物件の再生に入れたら良いなと思っていますので、モールテックスも登場するかもしれません。(使う予定ではいます)

 

扉を開けたら転売屋。オシャレする資格はどうやら無いらしい

今日は競売物件周辺の不動産屋に密な聞き取りへ行きました。

事前調査の段階でも賃料などの目安は聞いていたのですが、リフォームのプランや出口戦略のための売却価格想定など、あやふやだった部分に道筋をつけるのが目的でした。

 

まず訪れたのが、Googleマップ検索で物件から一番近くにあるらしい不動産屋。

賃貸などの物件情報が掲示されておらず、どんなお仕事をしてるか想像もつかないまま突撃しました。すると、

競売専門の転売屋さんだった

のです。

昔ながらの不動産屋さんといった堂々とした態度のおじいさんで、(あら?歓迎されてないかな?)と思いながらも経験を積むチャンスを見逃すのは勿体ないので、鈍感な振りをして色々と尋ねてみました。

すると、態度とは裏腹に色々とおしえてくださるではないか。下水工事の相場から、おじさまが所有した場合の仮想戦略まで。

その後、現在実務を引き継がれているらしい息子さんが現れ、その方の意見もとても参考になりました。

競売転売専門のお二人分の意見を聞けるというのは生々しくも実務的でとても貴重だと思いました。

内情をさらして得た結論は、「少なくとも損はせえへんよ」とのことです。

ただ、案の1つにあったオシャレにリフォームして差別化&賃量アップ作戦に関しては「やめとき。安く仕上げて安く出すべきや」と、切って捨てられました。

この点においては、その後に行った賃貸不動産屋でも同じ意見です。箱の性質ってもんがあるんですね。

ただし、せっかくリフォームするならどこかしらに個性的な魅力をねじ込みたいところです。

経費との兼ね合いで悩ましいところになりますが、私の小さな武器は家具職人としての技術力だと思いますので、それをうまくリフォームに落とし込むことが今後の不動産生活の1つの課題でもあります。

元所有者さんとの交渉も目処がたちそうなので、いよいよ動き出しそうですが、その前にちょっくらスキル振りしてきます。

左官左官

 

 

 

 

競売物件の代金納付やら


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裁判所から書類が届きました。

「○月○日までに代金納付の上、裁判所にて手続きを済ませてください。期日を過ぎると無かったことにしますよ。しかも、補償金は返さないからね」ざっくりそんな内容です。

落札者の私がすることは、

・送信表を記入して、固定資産税評価書を裁判所宛にFAX

・残代金を銀行窓口で振り込み(受領印が必要なため)

・裁判所に必要書類を持参。その際、登録免許税を印紙で支払うのでマネー忘れずに。

という感じでしょうか。

その他の手続きとしては、火災保険の準備や前所有者さんとの話し合いなど。

とりあえず前所有者さんから連絡がないのでのんびり待つつもりです。

競売物件、残置物処理のため元所有者を調査せよ!

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下水道接続代金の予想見積もりが50万円くらい!?という残念なニュースでスタートをきった競売落札物件。

保証金として入金した分を損切りすることで物件を購入しない選択も残されています。そもそも売却基準価格が格安だったこともあり保証金は10数万円ですから勉強代と割り切れる額です。

しかし、元々格安で落札出来ている事と、不測の事態に対応する分の予算も丁度50万円見積もっていましたのでまだ現在では損切りを決意するには至っていません。

物件を所有するかどうかは物件に入ってみて、実際にかかるリフォーム代などの合計費用の計算、資料を充実させてから不動産屋さんへ精度の高いヒアリングをしてみてから決めればいいと思っています。

さて、そのためには物件に突入する必要があります。物件は空き家ではありますが、書類上占有者となっている元所有者さんの許可無くカギを壊して入るのは法律上よろしくありませんし、最後に頼ることになるかもしれない『強制執行』が行えなくなる恐れがあります。

 

と言うわけで、元所有者さんを探して『占有の解除』と『残置物の放棄』の書類をゲット作戦を開始します。

事件記録を確認せよ!

以前の記事でも書いたのですが、競売落札後、裁判所にて事件記録というものが150円で閲覧できます。

そこには競売の手続きに使用された書類や証書類がたっぷりまとめられているのですが、その中には元所有者さんとのやり取りの記録や、以前の住所等が記載されていたりします。

しかし、今回の競売手続きの中で裁判所から送付された書類などは元所有者さんに届くことは無く、すべてが宛て先不明で返送されていました。記載されている住所、前住所に訪ねた記録もありましたが、全く違う方が住んでいたとの報告がありました。

「おやおや、これは強制執行コース確定か?」

強制執行は法の力で確実に安全に物件を手に入れる方法ではありますが、その分、時間もお金もある程度かかります。

理想でいえば、元所有者さんとの話し合いで円満に引き渡しが出来ればいいのですが、元所有者さんの所在が掴めないのではどうしようもありません。どうしよう……。

そんな時は……。

Google先生に聞いてみよう!

「ねぇアレクサ―。○○さんで検索して」

「○○さんはとある会社の代表取締役さんですよ。ほれ、このページ見てみ」

なんと、名前を検索するとあっさりHIT。会社の所在地も事件記録にあったものと同一です。

それもそのはず。元所有者さんのお名前はすごく特殊な苗字だったのです。

例えれば、『仙獄』とか『時代衣』レベルの変わった苗字です。(あくまで例えですので偶然同じ苗字だった方はごめんなさい)

そして、ホームページ上の役員リストを見てみると、同じ苗字の方が並んでいます。どうやら家族経営?

その方たちの名前も検索して色々と情報をそろえてノートにまとめました。Google先生は何でも知っていますね。まるで羽川翼です。

ここで行動です。会社の所在は移転しているでしょうが、固定電話ならどうだろう?今や固定電話なんて価値が薄くなりましたが、たとえ会社が変わっても電話番号だけは残している可能性は大いにあります。

お電話いたしましょう。

出た。どうやら弟さんの奥さんです。

元所有者さんのプライバシーもありますから他人にはあまり詳しい事は話したくありませんが、近しい親族の方だったので現状を少しお話させていただきました。

~~の物件を落札した~~と申します。と、挨拶をして、元所有者さんと連絡が取れるかを伺うと、「最近は電話しても全然出てくれないんです」とのこと。数年は軽い絶縁状態らしいのです。

「このまま連絡がとれない場合は強制執行となり、その場合物件に残されているお荷物が全て処分されることになってしまいます。何か大事なものや必要なものがあるといけませんので、出来ればお話をお伺いしたい」と伝えると、

元所有者さんの娘さんとは連絡が取れるそうで、折り返しご連絡いただけることになりました。

数日後……。

娘さん(妹!???)から連絡があり、「姉が連絡するのでそちらと話してくれと」おっしゃられました。

ふむ。よく分かりませんが、お姉さまからのお電話をお待ちいたします。

単独浄化槽と合併。下水接続料金の違い

今日は子供の予防接種と子守りに従事しつつ、競売物件近くの指定下水工事業者に電話でお話をお伺いしました。

 

単独浄化槽と合併浄化槽。下水接続料金にかなり違いがあった。

家庭排水は大きく分けて2つあるそうです。(雨水もいれると3つですが)

便所とそれ以外ですね。

単独浄化槽は便所からの排水のみが繋がっていて、キッチンや浴室などの排水は別のところにドバー。

合併浄化槽はすべてが繋がっている。というようなことでした。

工事料金の違いは、宅内の配管の仕方がそれぞれ異なることからおきるものらしいです。

合併であればすでに排水が一ヶ所にまとまっていますから、そこから道路側にある下水本管へとつなぐだけでいいのです。

一方単独はというと、現状二ヶ所以上の排水の出口があるわけですから、まずはそれらをまとめあげた上で下水本管へとつながなければいけませんので、宅内の配管をやり直すか、建物の外側で合流させる必要があるんですね。

つまりはその分だけ床のやり直しであるとか、土の掘り起こし、配管を安定させるために砂をいれたり、残土や廃材の処理費用が嵩むようです。

今回の場合、かなりざっくりとした見積もりでは、単特40万。合併20万。倍も違います。そしてそれぞれに七万円の分担金という市へ払うお金もかかるわけですな。

物件自体が安いことから、約50万ともなると全体の費用の何パーセントになることやら。

しかもだ。この地域はほとんど単独浄化槽らしく、まぁほぼ100%単独だろうねとのことです。

なんとか自分でやりたいところですが、下水の工事は指定業者しかできません。

宅内の配管だけでもやりたいところですが、なんとかならんかねぇ。

 

 

下水道『本管あり』あれ?つまりは繋がっていなかっただと……?

素人が競売不動産に手を出してはいけない。とか、なんだか怖くて競売はちょっと……。とか。

まったくその通りかもしれません。

私は元々アンティーク家具の修復職人をしていたことや、そもそも中学生の頃からお寺さんの骨董市に通うような変なやつなので、逆に中古や年季の入ったものに慣れ過ぎているきらいがあります。

恐らくそんな古物漬けの人生観だったからだと思うのですが、競売に対しては怖れというものが微塵もありませんでした。

逆に、生き馬の目を射抜くような狡猾な人間が渦巻く不動産売買の世界で(酷いイメージですみません)騙し騙される方が難易度が高くすら思えます。

提示された情報を元にどんな人間も同じスタートラインから勝負できる競売物件の方がまだしも公平という感じがして、初心者こそ逆に競売何じゃないかしら?ってなもんです。(舐めすぎと言われそうですが、一般市場での取引の方がもっともっとシビアだと感じてるということで勘弁してください)

 

さて、本題です。

タイトルにも書いたように3点セットには、「上下水道 あり」と書かれていたので安心していたのですが、少し下の方に「下水道 本管あり」とも書かれていました。

結論から言うと、現状で下水には接続されていなさそうだということです。

昨日、役所を回って必要書類を集めた後に時間が余ったので我が物件でも眺めに行くかと足を運んだのですが、そこで事前調査の際にはお会いできなかったお隣さんとお話する機会に恵まれました。

他愛ない雑談と、元所有者さんの事、物件の事や周辺の情報などをお話している時に、「そういえばこの家、この地域みんなで浄化槽から下水に切り替えた時すでに住んでなかったから『下水なんかいらん』って断りはったで」というのです。

「え?じゃあ今は排水って」

「どこにも流れへんよ」

「なにょ!!」

まさかボットンでも浄化槽でもなく、繋がっていないとは……。それを聞いた時にぞわぞわと鳥肌が立ちました。

やはり私は素人。熟練競売職人ならしっかりとチェックしてそうな罠にあっさりとかかってしまったのです。

隣人さん曰く「40万とかかかるかなー」とか。「なにょにょ……」です。

売却決定は出たものの決済はしていませんから、はじめに入金した保証金を手放しさえすればこの取引を無しにするという撤退策さえ頭に浮かびました。

物件の価格が安いからこそ40万というのは比率が結構大きくなります。とはいえ、結構安く買えてる分、例えば40万円の工事費がかかったとしても利回りは十分戦える計算ではあります。悩みどころだと思うのですが、とりあえず情報を揃えてからじゃないと判断もできませんので、いざ行動。

 

翌日、今日ですね。

市役所の下水道関係の所に確認してみました。結果……やっぱ繋がってねぇ!

市の指定業者に工事してもらう必要があるのですが、ダメもとで値段の相場とか聞いてみるも教えてはもらえません。

おすすめの業者なんかも公平性の観点から教えてはもらえません。

しかし色々聞いていると、職員さん自身が2年前浄化槽から下水道へと切り替えたそうで、その時の金額と工事業者を教えてもらえました。粘ってみるもんですね。ある程度業者の評判なんかが入ってくるお仕事でしょうし、さらに複数の見積もりの中から選んだそうですので、その業者が悪質な業者という可能性は低いように思えます。

この先見積もりを取る際にはその会社もお願いしてみたいと思います。

 

あとは、お隣さんの工事を担当した業者にも電話をかけて、当時の状況などの記録が残っていないか調べてもらっています。明日、折り返しお電話いただけるそうなので、子守をしながらぼんやり待つことにします。